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【ポケモンスカーレット/バイオレット:S4最終399位レート2015】『災厄に抗いし鋼蟲の一味~Fakers』

 

おはようございます。こんにちは。こんばんは。ポケモンエンジョイ勢のpoke_jinと申します。

 

今回はポケモンスカーレット/バイオレット(以下SV):S4で最終順位399位、レート2015を達成した構築を皆様に紹介したいと思います。

 

 

以下常体。一部敬体。

 

 

目次

 

【パーティー構築経緯】

・レギュレーションAにおいてアンコール持ちのカイリューやデカヌチャンの強さに魅力を感じ、『アンコールと拘束技を用いて相手を嵌めたら楽しそう』という最大の理由からレギュレーションBにて解禁されるパラドックスポケモンの中で最速のアンコール使いであるテツノツツミを運用したいと考えた。当初はアンコールと拘束技である渦潮を組み合わせて火力と素早さを落とした耐久調整型で運用していたが対戦をこなしていく中で火力不足を感じる事が多くなって来たので思い切ってCSに努力値を振り切った型へ変更した。

 

・次いで『名前がメチャクチャ格好良い』という最大の理由からハバタクカミを採用。パーティーを運用していく中で初手のキラフロルや後から出て来るラウドボーンが重かったのでその辺に隙を見せない突撃チョッキを持たせたフルアタ構成になった。

 

・三番目に『自分のアカウントIDと同じ英名「Iron Hands」に縁を感じた』事を最大の理由としてテツノカイナの採用を決定。当初はエレキフィールドで欠伸対策、炎テラスタルで火傷対策を行う型だったのだが地面テラスタルセグレイブを筆頭に相手の地面ポケモンに狩られる事が多かったので格闘テラスタルへ変更。その上で火力増強&ゴツメ枠への対抗策としてパンチグローブを道具として持ち、更に身代わりを採用する事で相手の耐久ポケモンへ十分対抗できる異色の型へ変貌した。

 

・『レギュレーションAにおける使用率1位を運用しない手は無い』という最大の理由からカイリューを採用。当初は大文字を技構成に入れた両刀型を運用していたが環境の中心に存在するハバタクカミに為す術も無く惨敗するので「ハバタクカミ絶対倒すマン」になるべくアイアンヘッド&アクアジェットを技構成に入れた物理型へ変更。

 

・レギュレーションAにおいて一時期クエスパトラのバトン軸を練習していた折にバトン先としてサーフゴーを育成し運用していたが途中でバトン軸を断念。しかし、バトン軸でなくともその単体性能の高さに魅力を感じ、『レギュレーションAで結果を出せなかったリベンジを果たしたい』という最大の理由からレギュレーションBにおいて採用を決定するもA0個体がこの一体しかおらず、今作の努力値下げの難しさから努力値調整そのものはバトン型と一切変えずラスタル&道具&技を変更し運用した。

 

・(運用していく中で見つけた課題点に合わせて修正を施したとはいえ)ここまでかなり私利私欲に塗れた理由でポケモンを選んだ事による弊害として明確に弱点となり得るポケモンが出て来た。具体的にはレギュレーションAにおいて痛い目を見たクエスパトラを筆頭に襷を持つマスカーニャやテラスタルでタイプ変更して攻撃してくるサザンドラ、バトン軸のエースとなり得るアラブルタケに高火力を持つトドロクツキなどなど。さてどうしようかと頭を悩ませていた所、とある実況者の配信にてクエスパトラをミサイル針で倒す虫テラスタル@いかさまダイス型テツノイバラを目撃した事で全てが好転した。

 

その瞬間「現環境において『高火力の虫タイプ連続攻撃技』の通りが良い」という着想を得た。加えて「連続攻撃技の中でミサイル針が効果今一つの炎タイプと飛行タイプにロックブラストで弱点を突ける」という点に着目。そこでレギュレーションBにおいてミサイル針とロックブラストを両立できるポケモンを探すと三体がヒット。まずはテツノイバラだが、虫テラスタルをしないとタイプ一致ミサイル針を撃てない事から断念。次いでヘラクロスだが、飛行やフェアリーで抜群を取られる事からこちらも行動保証を取る為にテラスタルを強要される可能性が高いと判断し断念。

 

そして残ったのが特性頑丈により行動保証が取れ、タイプ一致の鋼技でハバタクカミを倒す事ができ、同じくタイプ一致技のミサイル針を撃つ事ができ、岩テラスタルする事でタイプ相性を激変させつつタイプ一致ロックブラストを撃てるフォレトス

フォレトスと言えばステルスロック・毒菱・電磁波などの変化技でのサポート型が主軸となっているポケモン。特にS4においては毒菱展開が流行する環境であった為に、毒菱を習得するポケモンはステロ共々その展開を警戒されると踏んだ。故に、対戦相手はその前提で動いてくる事を逆手に取った岩テラスタル@いかさまダイス型のフルアタ構成で運用と相成った。

 

【コンセプト】

行動保証を持つポケモン達を中心に数的有利を取り盤面を有利に運ぶ。

採用率の低い道具や技を採用し相手の予期しない奇襲強襲を序盤・中盤・終盤問わず仕掛けて意表を突き勝機を見出す。

可能な限り『テラスタルを切らされる』行為を控える為に行動保証を持つ特性の他に半減実などの道具を駆使した上で、それすらも『テラスタルを切る』行為を含む奇襲強襲の手管として利用する。

 

【個体紹介】

カイリュー

マルチスケイル/意地/厚底ブーツ/ノーマルテラスタル

191(196)-204(252)-120(36)-×-121(4)-103(20)

アイアンヘッド/地震/神速/アクアジェット

 

努力値調整意図

H:16n-1。

A:ぶっぱ。

S:準速50族抜き。

BD:余り。

レギュレーションAにおいて使用率一位を誇ったポケモンだが現在のレギュレーションBにおいては使用率二位で、タイプ相性上天敵となり得るハバタクカミが一位の座に君臨している。このハバタクカミに対抗する為にアイアンヘッドアクアジェットを採用。

地震&アクアジェットを耐える調整をしている耐久型ハバタクカミ(例:H147-B107)に対してもアイアンヘッド&アクアジェットなら最低ダメージ145から入るので基本的には吹き飛ばせる。相手のハバタクカミの道具次第でカイリューがテラスタル必須かそうではないかが決まるので、カイリューを選出していた場合ハバタクカミが実際戦闘の場に出て来るまで他のポケモンにテラスタルを切るかどうかは熟慮が必要だった。

道具はステルスロックなどでHPを削られず砂嵐の天候ダメージ以外でマルチスケイルを必ず維持できる厚底ブーツを採用。相手のステルスロックを気にせずカイリューを盤面に出せるリターンは非常に大きい。テラスタルは神速の威力を底上げする為にノーマルテラスタル

 

テツノツツミ

クォークチャージ/臆病/気合の襷/地面テラスタル

131-×-135(4)-176(252)-80-206(252)

フリーズドライ/テラバースト/ハイドロポンプ/アンコール

 

努力値調整意図

C:ぶっぱ。

S:ぶっぱ。

B:余り。

当初は渦潮&アンコールで相手の起点作りや耐久ポケモンを捕まえて嵌める戦術を採っていたが途中から火力不足を感じるようになったので渦潮をハイドロポンプへ変更。それに伴い耐久調整を止めCSぶっぱのオーソドックスな型となった。

レート1900まではラムの実を採用し、相手の欠伸・電磁波や毒菱展開などを阻害しつつ攻める戦術で運用していたが1900以降はテツノツツミに行動保証が欲しい場面が散見された為、気合の襷を持たせる事で一気に勝ち数が伸びた。

アンコールは相手の行動を阻害する他に、不意打ち択に抗える貴重な手段の一つでもあった。こちらのアンコールのPP8全て使って相手の不意打ちのPP8を削り取った後に上から攻撃して倒すケースも存在する。

ラスタルは当初から一貫して地面テラスタルを採用。テツノツツミを受けに来るジバコイル・ハラバリー・テツノカイナなどに抜群のダメージを与えられる。特に現環境の突撃チョッキ枠として上記に三体は代表的ポケモンなのでこのテラスタル採用は正解だったと捉えている。

 

ハバタクカミ

古代活性/臆病/突撃チョッキ/水テラスタル

136(44)-×-92(132)-175(156)-157(12)-193(164)

ムーンフォース/シャドーボール/マジカルフレイム/テラバースト

 

努力値調整意図

H-B:テラスタル時A156命の珠ミミッキュのシャドークロー+影打ち確定耐え。

    非テラスタル時A156命の珠ミミッキュの影打ちステロ込みで確定耐え。

C:シャドーボール:化けの皮ダメージ有りH131D125ミミッキュを確定一発。

S:最速マスカーニャ抜き。

D:余り。

名前がメチャクチャ格好良い』という理由から採用したポケモン。当初はオボンの実を持たせる予定だったのだが、パーティー単位で相手のラウドボーンや初手のキラフロルに不利を取るという現実を前に急遽突撃チョッキを持たせる事になったという紆余曲折が存在している。

突撃チョッキ前提で努力値調整を考えたわけでは無いのだが、マジカルフレイムやムーンフォースの追加効果と合わせて相手の特殊技を大抵は二耐え三耐えする驚異の特防は勝負の決め手にはならずとも趨勢を左右する大きな流れを齎す堅牢さだった。

変化技を採用しなかった事が突撃チョッキ採用を促したとも捉えられるが、ムーンフォースシャドーボール・マジカルフレイムはいずれも抜けなかった為、『どうせならタイプを変えるテラスタルを有効活用しようか』と思い直しテラバーストを採用するに至る。

水テラスタルにしたのはハッサムバレットパンチやセグレイブの氷柱針・氷の礫対策、テツノドグガやカバルドンバンバドロといった水タイプが弱点となるポケモンへの有効打点を確保したかった意図がある。

 

サーフゴー

黄金の体/控えめ/カシブの実/ノーマルテラスタル

191(228)-×(A0)-134(148)-173(36)-112(4)-116(92)

シャドーボール/ゴールドラッシュ/悪巧み/身代わり

 

エスパトラのバトン軸構築記事に掲載されていたサーフゴーの調整を引っ張って来た筈なのだが、現在探してもその記事を見付けられず止む無く引用記事を掲載せず書き記す事をお許し頂きたい。

元々がバトン軸前提の努力値調整なので本来は本構築に沿った努力値調整を施すべきなのだが、今作の努力値下げがなつき度を上げながら努力値を下げる木の実しか無く、他のポケモンで試しに努力値下げを行った所なつき度最大で努力値を下げられなくなった事例が発生した為においそれとこのサーフゴー(なつき度が相当高い状態と想定している)も努力値を下げる事が躊躇われ、しかもA0個体がこの一体しかいなかった為に色々悩んだ結果『まあ何とかなる!気にしない気にしない!活躍させればいいんだ!』というポジティブ精神の元、参照元の調整のまま運用。努力値調整意図は割愛。

 

このサーフゴー最大の見所は『効果抜群となるゴースト技を半減するカシブの実』+『ゴースト技を無効化するノーマルテラスタルの組み合わせだろう。

環境に多いゴーストタイプのポケモン、特にコノヨザル・ハバタクカミ・ドラパルト・サーフゴーはこちらのサーフゴーのノーマルテラスタルを必ず警戒する。しかし、効果抜群となるゴースト技を半減するカシブの実の効果発動後に果たして相手がこちらのサーフゴーのテラスタルをノーマルと予測できるだろうか?少なくともこのレギュレーションBにおいて予測して行動した対戦者は自分が知る由においては唯の一人も存在しなかった。

意表を突く』というのが最大の理由だが、もう一つ大きな理由が存在する。それは『ラスタルの温存』である。カシブの実もノーマルテラスタルも、目的は相手のゴースト技を阻害する事で一致している。ならばカシブの実発動だけで事が済み、サーフゴーのノーマルテラスタルを発動せず別のポケモンにテラスタルを回す事が可能ならばそれに越した事は無い。仮にカシブの実とノーマルテラスタルを両方共発動せざるを得なくなったとしても後続に気合の襷や特性頑丈・マルチスケイルなどの行動保証を持つポケモンが控えている事もあり、選出全体での連携を念頭に置きつつバトルに挑んでいた。

また、参照元では自己再生が採用されていた筈だが筆者はそこを身代わりへ変更。これは主にキョジオーン対策。隠密マントを持たずにキョジオーンと戦う場合身代わりは必須と判断し採用した。

 

フォレトス

頑丈/意地/いかさまダイス/岩テラスタル

175(196)-156(252)-160-×-88(60)-60

アイアンヘッド/ミサイル針/ロックブラスト/地震

 

努力値調整意図

H:16n-1。

A:ぶっぱ。

D:余り。

フォレトスをレート2000以上の世界へ連れて来る為に今期頑張ったと言っても過言では無い。調整はHAに大きく努力値を割いたフルアタ構成。採用技はいずれも使用率十傑に入っていない技ばかり。レギュレーションBでは毒菱展開が流行していた事もあり、毒菱を覚えるフォレトスとハバタクカミやカイリューがパーティーにいるとフォレトスステルスロック&毒菱+ハバタクカミの祟り目戦術やカイリューの身代わり&羽休め戦術を警戒される。故に。フォレトスを初手に出された場合、相手側がこの技構成と道具を初見で想定できる可能性は限りなく低い。

 

アイアンヘッド:ハバタクカミ、テツノブジン、セグレイブ、ミミッキュニンフィア、キョジオーンなど。

ミサイル針:マスカーニャサザンドラ、クエスパトラ、ブラッキー、トドロクツキ、アラブルタケ、バンギラスガブリアスなど。

ロックブラストウルガモスカイリュー、ソウブレイズ、グレンアルマ、テツノツツミなど。

地震:テツノドクガ、ジバコイル、テツノカイナ、ドドゲザン、サーフゴー、ドオーなど。

まず着目すべきはミサイル針の存在。A156ミサイル針九発でH183-B116ガブリアスが中乱数で落ちる(筆者が対戦してきた中ではミサイル針九発で無振りガブリアスを倒せなかった事例は無かった)。ロックブラストもだがいかさまダイス補正が乗った威力100or125のタイプ一致連続攻撃技の脅威は、同じく連続攻撃技に分類される氷柱針を持つセグレイブのいかさまダイス型を見れば理解できるだろう。

その上で、特性頑丈のフォレトスとマスカーニャやクエスパトラが対面した場合相手側はどういう行動を取るだろうか?

エスパトラならリフレクターなどを貼らずにルミナコリジョンで頑丈を削ったりフォレトスの電磁波を警戒して身代わりを置く事が多く、マスカーニャなら挑発や叩き落とすを撃って来る事が多かった。その『油断』にミサイル針@いかさまダイスが悉く刺さる。

耐久調整をしているクエスパトラには五発当てる事が必要だったり、叩き落とすでいかさまダイスを失い、且つ相手のマスカーニャが変幻自在で悪単タイプになった時には三発当てる事が必要だったりするなど連続技特有の欠点は依然存在するものの、「現環境において『高火力の虫タイプ連続攻撃技』の通りが良い」という着眼点通り上記のポケモンを、またそれ以外にもサザンドラやトドロクツキなどをミサイル針で打ち倒す事が数多くあった。

 

ロックブラストは岩テラスタルすると耐久無振りのマルチスケイルカイリューやハバタクカミを丁度五発で倒せる威力となる。単純に相手の炎技への耐性を得つつ、ロックブラスト@いかさまダイスで返り討ちにするケースもあった。

アイアンヘッド及び地震で特性頑丈を盾にしながら何度もハバタクカミやテツノドクガを打ち倒していた。ここで『HP1残しながら本来役割対象では無い特殊高火力ポケモンを倒しても、その後に出て来る物理高火力ポケモンに不利を取らないのか?』という疑問を抱く方がおられるかもしれない。現実その弊害が出て敗北した事例も複数存在する。しかし、現環境において相手の戦闘可能ポケモンを一体素早く処理する事は『テラス択を一枠減少させる』という意味でとても重要な行動となる。

 

如何に相性上有利であったとしてもテラスタルによって状況は幾らでも逆転する。このテラス択を抑制する第一歩が『相手の残数ポケモンを素早く減らす』事である。特に現環境を席巻するパラドックスポケモンは耐久に不安があったり、四倍弱点持ちだったり、特定の技(フォレトスの持つ技で言うならミサイル針を弱点とするトドロクツキやアラブルタケ)に弱かったりなど性能の高さと引き換えに尖った弱点を抱えている場合が複数見受けられる。そこに起点作りする気満々に見えるフォレトスが出て来たなら?さして警戒せずに突っ込んでくる事が殆どであり、その『油断』に付け込んで残数ポケモンを減らし、且つ相手のテラス択の一枠を消失させる。テラス択で右往左往してプレイングに支障が出るくらいならさっさと目の前のポケモンを倒す。その為に必要だったのが『油断を誘う』と『意表を突く』、そして『高火力の虫タイプ連続攻撃技』。それら全てを兼ね備え、筆者の構築に欲しかった要素に適合したポケモンこそがフォレトスであった。

 

余談だが、地割れやハサミギロチンなどある意味では災厄的な一撃必殺技が跋扈するレギュレーションBにおいてそれらが効かない特性頑丈ポケモンの有難みを時折感じていたのはここだけの話。

 

テツノカイナ

クォークチャージ/意地/パンチグローブ/格闘テラスタル

239(76)-206(220)-137(68)-x-106(140)-71(4)

雷パンチ/冷凍パンチ/ドレインパンチ/身代わり

 

努力値調整などはポケモン徹底攻略内テツノカイナ育成論「背理する雷電!パンチグローブテツノカイナ!」を採用(投稿された炊き込み淡水様ありがとうございます)。調整の意図などは下記の育成論にて詳細が掲載されているので是非ご一読を。

 

yakkun.com

 

パンチグローブを採用する事でパンチ技の威力を1.1倍にし、且つ相手のゴツメや特性鮫肌による被ダメージを無効化する。これは特にゴツメカイリューに対する大きな優位点となる。また、パンチグローブの有無によってH131-B75ハバタクカミへの雷パンチの乱数が大きく変動する点も見過ごせない(パンチグローブ無し→31.25%の乱数一発。パンチグローブ有り→81.25%の乱数一発)。

 

育成論と異なるのはテラスタルを飛行から炎、そして最終的には格闘テラスタルへ変更した点と技を猫騙しからエレキフィールドへ、そして最終的には身代わりへ変更した点。炎テラスタルは火傷無効化&フェアリー技耐性を狙ったもの、エレキフィールドは催眠対策&クォークチャージ発動&雷パンチの威力強化を狙ったものだったが途中から地面テラスタルセグレイブに狩られ続け、相手の毒々や塩漬けに苦しめられるなどの弊害が露呈。そこで火傷対策&フェアリー技対策は諦め、対セグレイブ・ドオー・(水テラスタル)キョジオーンなどに焦点を絞った。まずパンチグローブと一致テラスタルの相乗効果でA206から威力165のドレインパンチを放てる格闘テラスタルに変更。そして、相手の状態異常技や塩漬けなどを防げる身代わりを採用。この身代わりはラス一になった時に欠伸吹き飛ばし戦術を得意とするカバルドンを、身代わりを置いたまま突破できる点も非常に優秀であった。

 

【選出】

正直基本選出のようなものは存在しなかった。相手の構築を見て刺さるポケモンを優先的に選出していった記憶があるが、その中でも多かった選出パターンを記す。

 

フォレトス+テツノツツミ+カイリュー

頑丈+気合の襷+マルチスケイルという三重の行動保証を盾にして対面的にバトルする選出。相手の構築にサザンドラやマスカーニャがいる場合は殆どフォレトスを初手に選出しミサイル針で撃破を狙う。ハバタクカミやテツノドクガと対面した場合も特性頑丈を盾に倒しに掛かる。厄介なポケモンを素早く撃破し数的有利を取りつつ相手のテラス択を制限しながら後続のテツノツツミやカイリューに繋いでいく。時々フォレトスを最後に回して特性頑丈を活かして最後詰めていくケースもあった。

 

テツノツツミ+カイリュー+サーフゴー(orテツノカイナ)

相手の構築にイルカマンがいる場合殆どこの選出となる。初手にイルカマンとテツノツツミを対面させ、交代後後続として出て来る突撃チョッキ持ちのジバコイルやテツノカイナに地面テラバーストを叩き込んで相手の残数ポケモンを減らす。鉢巻型イルカマンのジェットパンチをカイリューで受け、交代後に出て来るのがハバタクカミと予想するなら交代際にアイアンヘッドを叩き込み一気に勝負を着けに行く。一方交代後に出て来るのがアーマーガアと予想するならイルカマンの交代に合わせてこちらもサーフゴーに交代し身代わりを置くなどしてイルカマンに圧力を掛けていく。最終的には襷持ちツツミで詰めていく。サーフゴーが余りにも相手の構築に刺さっていない場合はテツノカイナを選出する場合もある。

 

テツノカイナ@2

相手の構築にドドゲザンがいた場合ほぼ確実にテツノカイナの選出となる。基本的にテツノカイナは二番手以降。初手はフォレトスが一番多く、三番手にカイリューやテツノツツミが控える。

初手サーフゴー選出が必要になる場合があり、対サーフゴー対策としてドドゲザンはほぼ確実に選出されるのでその試合はテツノカイナがドドゲザンを狩れるかどうかが重要となる。ハサミギロチンを連打するドドゲザンに対しては特性頑丈にて一撃必殺技を無効にするフォレトスを温存させておく事が重要になる場合もある。フェアリーテラスタル型にはアイアンヘッドで弱点を突け、悪テラスタル型にはミサイル針@いかさまダイスが刺さる。

耐久型カイリューを相手にする場合一番勝率が高いのがテツノカイナである(次いでアンコール持ちテツノツツミ)。ゴツメの影響を受けずに攻撃できるので相手のテラスタルやアンコール・羽休めのタイミングなども考慮した攻撃・プレイングが求められる。

 

ハバタクカミ@2

相手の構築にキラフロルラウドボーンがいる場合ほぼ確実にハバタクカミの選出となる。こちらの物理ポケモンの天敵となるラウドボーンを突撃チョッキハバタクカミで抑制し、ハバタクカミを嫌って相手が交代してくる先を読んで技選択を行うなど先々を読んだプレイングが求められる。この構築唯一の炎技持ちなので同じく選出されやすいハッサムを交代際の炎技で仕留めるプレイングも幾度か経験した。

 

サーフゴー@2

相手の構築にコノヨザルもしくはキョジオーンがいた場合ほぼ確実にサーフゴーの選出となる。コノヨザルの場合は初手、キョジオーンがいた場合は後続から出す。

最初に出て来るステロ型コノヨザルの多くは憤怒の拳・地ならし・ステルスロック・命懸けorドレインパンチという技構成だがこの内命懸けorドレインパンチはサーフゴーには無効、初手にステルスロックや地ならしを撃ってきた場合はカシブの実を盾に撃破、初手から憤怒の拳を撃ってきた場合はカシブの実及びノーマルテラスタルで撃破を狙う。

キョジオーンは何とか相手の自己再生や守るに合わせてサーフゴーを出しつつ身代わりを置いて悪巧みを積む隙を伺う。キョジオーンがゴーストテラスタルの場合はサーフゴーで撃破しなければならないが、水テラスタルの場合は身代わり持ちのテツノカイナでも相手できるのでその辺りの見極めが非常に大事となる。

相手の初手にサーフゴーが選出される気配を感じた時はコノヨザルと同じ理由で初手に選出し、カシブの実及びノーマルテラスタルのコンボで撃破を狙う。

 

サーフゴー+カイリューフォレトス(orテツノツツミ)

エスパトラ軸に対抗する為の選出。相手がコノヨザル(起点作り型)+ドラパルト(壁貼り型)+クエスパトラ(エース)という選出ならカシブの実とノーマルテラスタルを軸としたサーフゴーを初手に置き悪巧みと身代わりを駆使しながら後続のクエスパトラを倒す。もしサーフゴーで倒せずともカイリューの神速で縛る戦術を採る。

逆にクエスパトラがバトン役ならフォレトスのミサイル針やカイリューの神速でバトンされる前に倒すよう心掛け、それでも駄目だった場合テツノツツミを選出していれば襷を盾に相手の積み技にアンコールを仕掛けて行った。

 

サーフゴー+テツノカイナ+テツノツツミ(orフォレトス)

対受けループ、もしくはドオーやヤドキングなどの受けルチックな構築に対しての選出。対受けループの場合は悪巧みサーフゴーで相手のハピナスをテラスタルさせられるかが割と勝負の鍵となる(中々上手く行かないが)。相手のゴツメ持ちクレベースにパンチグローブ持ちテツノカイナで対抗できると思っても直後に格闘テラスタルでもされれば為す術が無い(逆に交代際のドレインパンチの被ダメージを甘く見てテラスタルを切って来ず、格闘テラスタル@パンチグローブドレインパンチが刺さって勝利した事もあった)。

ドオーやヤドキングなどの受けルチックな構築に対しては身代わりテツノカイナが刺さる。毒状態にならないフォレトスやアンコール持ちのテツノツツミで上手く盤面操作して行けば勝機は十分ある。

 

 

上記を見てもわかるように基本選出と呼べる形は無いにせよ、相手の構築によって様々な選出パターンを採れる構築になっている点が良くも悪くも本構築の特徴である。

 

【苦手なポケモン・構築】

イダイナキバ

中々しんどい相手。テツノツツミを気合の襷型に、テツノカイナを格闘テラスタル型にして以降は幾分相手するのが楽になった。

 

エスパトラから瞑想加速バトンされたビルドアップつけ上がる型アーマーガア

正直バトンされた時点で負け確。絶対に勝てない。

 

受けループ

クレベースにテラスタルを切られた時点でほぼ負け確。

 

【レート・順位】

最終レート

☆TNアクロノヴァ:2015

 

最終順位

☆TNアクロノヴァ:399位



 

 

以下敬体

 

 

【終わりに】

ポケモンSV初のレート2000達成する事ができ大変嬉しく思います。何よりフォレトスをレート2000以上の世界に連れて来られた事、本当に感無量です。

今回ここまでフォレトスで結果を出す事に拘ったのは何故か。その理由は来期にあります。皆さんもご存じでしょうが、来季からレギュレーションCが開始されるに当たって新たに準伝説ポケモンが解禁されます。巷では『四災』と称される事もある災厄ポケモン達。すなわち。

 

✿悪/草タイプのチオンジェン

❅悪/氷のパオジアン

❂悪/地面のディンルー

❁悪/炎のイーユイ

 

これら四体の準伝説ポケモンはまさに災厄と称されるに相応しい凶悪な性能を有します。その上で、間違いなくレギュレーションCの環境に甚大な影響を与えるであろう災厄達に抗えるポケモンの内の一体、それが『高火力の虫タイプ&岩タイプ連続攻撃技』を有するフォレトスなのです。今後増々フォレトスの活躍が見られる事を期待しております。

また、今回パラドックスポケモンを交換して下さったぴぴぴ様、誠に勝手ながら調整を採用させて頂きましたテツノカイナ育成論の投稿者である炊き込み淡水様(加えて同じく勝手ながら調整を採用させて頂きましたサーフゴーの構築記事の作者様)にこの場を借りて改めて厚く御礼申し上げます。

では、この辺りで筆を置かせて頂きます。ここまでお付き合い頂きありがとうございました。そして、SVS4で対戦して下さった皆様本当にありがとうございました。